クラミジアの性器検査とは?男性・女性の検査方法と見落としやすい部位
「クラミジアの検査は、尿を出すだけでできるの?」「尿検査で陰性なら、もう安心していい?」検査を受ける前に、尿検査でどこまでわかるのかが気になっている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、クラミジアの尿検査でわかること・わからないこと、男性と女性で適した検査方法の違い、部位ごとの検査方法を解説します。
クラミジアの尿検査でわかること
クラミジアの尿検査は、尿の中にクラミジアの遺伝子があるかを調べる検査です。尿には、尿道や性器にいるクラミジアが混ざって出てくるため、性器の感染を調べることができます。
検査は、指定された容器に尿を採って提出するだけなので、痛みはありません。いだてんクリニックでは、通常検査としてPCR(Polymerase Chain Reaction:ポリメラーゼ連鎖反応)検査を行っており、クラミジアの遺伝子を調べる精度の高い検査です。
ただし、尿検査でわかるのは、あくまで尿道や性器の感染です。クラミジアは、オーラルセックスでのどに、アナルセックスで肛門に感染することもあり、これらの部位の感染は尿には出てきません。
また、男性と女性では、性器の感染を調べるのに適した検体が異なります。いだてんクリニックにも「尿検査だけで全部わかりますか」というお問い合わせが寄せられますが、どの部位を、どの方法で調べるかは、性別や心当たりのある行為によって変わります。
男性は尿検査が標準
男性の性器のクラミジアは、尿道に感染します。そのため、男性の性器の検査では、尿検査が標準的な方法です。
米国のCDC(Centers for Disease Control and Prevention:疾病予防管理センター)のガイドラインでも、男性の性器のクラミジアの検査に最も適した検体として、出始めの尿(初尿)が挙げられています。
初尿とは、排尿を始めたときに最初に出てくる尿のことです。尿道にいるクラミジアは、排尿の最初に尿と一緒に流れ出てくるため、出始めの尿にもっとも多く含まれます。途中の尿(中間尿)や最後の尿では、菌が少なくなり、正確に調べにくくなることがあります。
採尿の方法は、受診時に案内されますので、その指示に従ってください。尿を採る容器に出すだけで終わるため、体への負担はほとんどありません。
(出典:CDC「Chlamydial Infections - STI Treatment Guidelines」)
女性は腟の自己採取が一般に適している
女性の性器のクラミジアは、主に子宮頸管に感染します。女性の場合、一般に適しているのは、腟の分泌物を綿棒でぬぐって調べる検査(腟ぬぐい液)です。
CDCのガイドラインでも、女性の性器のクラミジアの検査に最も適した検体として、腟ぬぐい液が挙げられています。また、患者さん自身が採取した腟ぬぐい液は、医師が採取した場合と同じ程度の精度があるとされています。
いだてんクリニックでも、女性の性器の検査は、患者さんご自身が綿棒で腟の分泌物を採取する方法(自己採取)で行っています。医師や看護師による内診は必要なく、短時間で終わります。
なお、女性も尿検査を受けることはできます。ただし、尿検査は腟ぬぐい液に比べて精度がやや落ちるため、女性の性器の検査では、腟の自己採取のほうが適しています。どちらの方法で検査するかは、受診時に医師と相談してください。
(出典:CDC「Chlamydial Infections - STI Treatment Guidelines」)
生理中の性病検査や、腟の分泌物・尿の検査への影響については、下記のページも参考にしてください。
トランスジェンダー男性の検査について
トランスジェンダー男性で、腟を用いた性行為があった場合も、性器の検査は一般に腟ぬぐい液が適しています。
ただし、腟の分泌物を採取することに抵抗がある方もいます。いだてんクリニックでは、腟を用いた性行為があり、腟ぬぐい液の採取に抵抗がある場合、必要に応じて尿検査で代わりに検査することが可能です。
尿検査は腟ぬぐい液に比べて精度がやや落ちるため、どちらの方法で検査するかは、受診時に医師と相談しながら決めることができます。抵抗があることや、心当たりのある行為の内容を、遠慮なくお伝えください。
のどや肛門の感染は、性器の検査とは別に調べる必要があります。心当たりのある部位に応じて、検査を組み合わせることができます。
クラミジアは性器のほか、のど・肛門にも感染する
クラミジアは、尿道や子宮頸管などの性器だけでなく、のどや肛門にも感染します。オーラルセックスでのどに、アナルセックスで肛門に感染することがあるため、心当たりのある行為に応じて、検査する部位を考えることが大切です。
| 部位 | 検査方法 |
|---|---|
| 性器(男性) | 尿検査 (出始めの尿) |
| 性器(女性) | 腟ぬぐい液 (自己採取) |
| のど | うがい液 |
| 肛門 | 綿棒でぬぐう |
厚生労働省によると、のどに感染したクラミジアは通常は症状が出ないとされています。CDCのガイドラインでも、のどや肛門の感染は、感染した可能性のある部位で検査するよう示されています。
・クラミジアは性器のほか、のどや肛門にも感染する
・オーラルセックスやアナルセックスによって、性器以外の部位にも感染することがある
・のどや肛門の感染は症状が出にくく、気づかないことが多い
・性器が陰性でも、のどや肛門だけに感染していることがある
オーラルセックスの機会があった場合はのど、アナルセックスの機会があった場合は肛門の検査もあわせて受けることが大切です。のどの検査は、検査用の液体で30秒ほどうがいをして容器に出すだけ、肛門の検査は綿棒を数センチ入れて回すだけで、奥まで入れる必要はありません。
(出典:厚生労働省「オーラルセックスによる性感染症に関するQ&A」)
(出典:CDC「Chlamydial Infections - STI Treatment Guidelines」)
のどへのクラミジア感染やキスとの関係については、下記のページも参考にしてください。
検査を受けられる時期と検査の種類
当院では、クラミジアは感染の可能性がある行為から24時間以降に検査が可能です。尿・腟ぬぐい液・うがい液・肛門のいずれの検査も、24時間以降であれば受けることができます。症状が出るのを待つ必要はありません。
クラミジアの検査には、通常検査と即日検査があります。
| 検査の種類 | 検査方法 | 結果が出るまで |
|---|---|---|
| 通常検査 | PCR検査 | 後日 |
| 即日検査 | 抗原検査 | 30分 |
通常検査のPCR検査は、性器・のど・肛門のすべての部位に対応しています。結果を早く知りたい場合は即日検査(抗原検査)があり、結果まで30分で確認できます。なお、即日検査は自費のみの対応で、肛門には対応していません。
クラミジアは症状が出ないことが多いため、心当たりのある行為があった場合は、症状の有無にかかわらず検査を受けることをおすすめします。
症状がなくても検査を受けるべき理由については、下記のページも参考にしてください。
いだてんクリニックでのクラミジア検査
いだてんクリニックでは、クラミジアをはじめとする性感染症の検査・治療に対応しています。性器だけでなく、のどや肛門など複数の部位の検査をまとめて受けることができます。
「どの部位を、どの方法で検査すればいいかわからない」という段階でも問題ありません。医師が心当たりのある行為をお聞きしたうえで、必要な検査をご提案します。検査方法について希望や抵抗があることも、遠慮なくお伝えください。
いだてんクリニックは大阪院・博多駅前院の2院で診療しています。大阪院は天満駅・扇町駅から、博多駅前院は博多駅からアクセスしやすい場所にあります。診療時間は院によって異なりますので、ご希望の院を選択して予約画面からご確認ください。
性感染症の検査内容や治療については、下記のページも参考にしてください。
検査ごとの費用については、下記のページも参考にしてください。
まとめ
・クラミジアの尿検査は、尿道や性器の感染を調べる検査
・男性の性器の検査は尿検査が標準で、出始めの尿(初尿)が適している
・女性も尿検査は受けられるが、一般に腟の自己採取のほうが精度が高く適している
・当院では、トランスジェンダー男性で腟ぬぐい液の採取に抵抗がある場合、必要に応じて尿検査で代わりに検査できる
・尿検査では、のどや肛門の感染はわからないため、心当たりのある部位を別に検査する
・クラミジアは感染の可能性がある行為から24時間以降に検査できる
尿検査は痛みがなく受けやすい検査ですが、それだけですべての感染がわかるわけではありません。性別や心当たりのある行為に応じて、適した方法と部位で検査を受けることが大切です。いだてんクリニックでは、性器・のど・肛門の検査をまとめて受けることができます。
よくある質問
女性も尿検査を受けられますか?
はい、受けられます。ただし、女性の性器の検査では、一般に腟の分泌物を自分で綿棒で採る検査(自己採取)のほうが精度が高く、適しています。どちらの方法で検査するかは、受診時に医師と相談してください。
なぜ出始めの尿を採るのですか?
男性の尿道にいるクラミジアは、排尿の最初に尿と一緒に流れ出てくるため、出始めの尿(初尿)に多く含まれます。途中や最後の尿では菌が少なくなり、正確に調べにくくなることがあります。採尿の方法は、受診時の案内に従ってください。
尿検査で陰性なら、のどや肛門も大丈夫ですか?
そうとは限りません。尿検査で調べられるのは性器の感染だけです。のどや肛門の感染は症状が出にくく、性器が陰性でものどや肛門だけに感染していることがあります。オーラルセックスやアナルセックスの機会があった場合は、それぞれの部位の検査も受けてください。
トランスジェンダー男性ですが、腟の検査に抵抗があります。
いだてんクリニックでは、腟を用いた性行為があり、腟ぬぐい液の採取に抵抗がある場合、必要に応じて尿検査で代わりに検査することができます。尿検査は精度がやや落ちるため、どちらの方法にするかは医師と相談しながら決められます。遠慮なくご相談ください。
性行為の翌日でも尿検査を受けられますか?
はい、受けられます。当院では、クラミジアは感染の可能性がある行為から24時間以降に検査が可能です。症状が出るのを待つ必要はありません。