当院の紹介

天照会とは

一般社団法人天照会は、誰もが医療をより便利に受けられる社会を作りたいという願いから作られました。

患者さんが体験する「予約、問診、診察、会計、処方」という医療体験には、様々なストレスが存在します。現在の医療システムでは解決できない多くの無駄や手間を「患者目線で」より良くするためには、診察の内容や時間のみを変えるだけでは解決できません。

私たちは、予約から処方に至るまでのプロセス全体を「医療体験」と定義しました。医療体験の向上は、「今の病気をより良くする」だけでなく「健康でありつづける」ために不可欠だと考えています。

これらを実現するために、私たちは様々な職種の知見を統合することでよりよい医療体験に必要なシステムから開発しています。開発したシステムは、法人内の診療所を通じて社会実装し、医療の質の底上げを行うことで社会還元につなげます。

法人理念

Mission

もが
時間、場所によらず
最適な医療を享受できる世界をつくる

革新的な医療体験の開発を行い、
診療所に実装することで社会還元を行う

Vision1

革新的な医療体験の開発者として、社会全体や医療に必要なニーズを具現化し、医療のボトムアップにつなげます。

Vision2

革新的な医療体験の提供者として、あらゆる人にとって便利で優しい医療を提供します。

Value1

現場目線で 私たちは、社会全体や医療で「いま」必要なこと、困っていることを大切にします。一人ひとりのニーズにマッチし、かつ拡張性の高いシステムづくりを目指します。


Value2

あらゆる職種で 私たちは、多様性を尊重し、エンジニア・マーケター・デザイナー・医療関係者など多職種で医療現場を俯瞰します。透明性が高く風通しの良い環境のもとで、互いに尊重しながら自律して行動します。


Value3

迅速に行動し 私たちは、医療や社会の変化を迅速に捉え、スピーディに行動することで、早く社会還元することを目指します。


Value4

常に挑戦し続ける 私たちは、新しい医療体験を構築するために必要な様々な手法や概念を積極的に取り入れます。 医療や社会からのフィードバックを重視し、開発や運営に還元します。

いだてんクリニックとは

いだてんクリニックは、一般社団法人天照会で作成した医療支援ツールやシステムを用いた診療部門です。

いだてんとは、仏法の守護神で、足の速い神として知られ、「患者様に、はやく医療を届ける」「必要な医療システムをはやく社会に還元する」という意味を込めてクリニックの名前にしました。

私たちは、一般社団法人として公共性や公益性を重視した診療を心がけています。特に、我々は現場のニーズから以下の6つに注目した医療を提供します。

夜間診療、祝日診療の提供

医療圏調査では、大阪市二次医療圏内の一般診療所において、平日の時間外に診療している施設は全体のおよそ55%、土曜日の時間外は43%、土日祝日の夜間は0.2%と極めて診療を行っている施設が少ないことがわかります。夜間に診療する施設が少なくなることで、大規模病院の医療が逼迫する原因につながります。

私たちは、診療を行う施設が少ない時間帯に合わせて診療を行うことで、地域の医療の底上げを目指します。

性感染症、HIV/AIDSの診療

近年、梅毒を中心として大都市圏で感染増大が見られています。また、HIV/AIDSの診療はCOVID-19で保健所が実施する迅速検査が減少したことで、新規HIV/AIDS陽性患者が減少する一方、新規患者の30%近くがいきなりAIDSとして報告されることが問題となっています。

私たちは、東京の性感染症外来の第一人者であるパーソナルヘルスクリニックの塩尻大輔医師と提携し、保険診療・自由診療の両分野から性感染症外来に真剣に取り組みます。HIV予防薬であるPrEP/PEPの推進、啓蒙活動を積極的に行います。

ジェンダー外来

2023年10月に、性別不合(GI:Gender Incongruence)の方に全人的なサポートができるようにジェンダー外来を開設いたしました。

現在、GIやGD、GIDを含めた「ジェンダー」に関する悩みをお持ちの方が、適切なホルモン療法を受けていなかったり、ホルモン療法中に必要な定期検査(生活習慣病や血栓症の評価など)を行えていなかったりする状況が続いています。

また、ジェンダーに関する専門外来などは少なく、潜在的な医療需要に対して、極端に病院が少ないことが問題となっています。

当院は、ジェンダー外来を通じて、あらゆる方の性の健康を守ることのできるクリニックとして、ジェンダー外来専門医師である池袋真先生(産婦人科専門医・日本GI(性別不合)学会認定医)と共に、真摯に取り組みます。

トラベル外来

2024年10月に、主に渡航・留学先等での感染症を予防するために、様々なワクチンや予防薬を専門的に取り扱うトラベル外来を開設いたしました。

渡航や留学に関する専門的な相談が可能なクリニックは非常に限られており、専門的な知識を必要とします。従来の渡航医学を専門とするクリニックは、完全予約制であったり、土日祝日の営業がなかったりと、トラベル外来が必要な方が受診しづらい状況でした。

当院は、当日でも予約が可能で、即日診療や即日接種、即日処方が可能なトラベル外来を開設することで、トラベル外来が必要なすべての患者様へ、必要な医療を迅速に提供いたします。

当院のトラベル外来では、感染症内科専門医である忽那賢志先生と共に、専門性をもって、患者様一人一人に最適な医療を提供いたします。

男性更年期外来

男性更年期外来(LOH症候群)を専門的に診察・検査・治療を行う男性更年期外来を開設し、診察を行っております。

男性更年期障害は、近年世界的に注目されていますが、国内では言葉自体があまり認知されておらず、検査や治療が必要な方が満足な治療を受けることができていない状況です。また、最近は20〜30代の方も男性更年期障害の診断で治療を行っているケースもあります。

当院では、テストステロン認定治療医の元で、様々なホルモン治療の中から最適な選択を行うことが可能です。特に、当院では長期作用型男性ホルモンの飲み薬・注射製剤を使用した治療が可能で、患者様に負担の少ない方法で治療をすることができます。治療後も、ホルモン値を計測しながらEDなどの症状も合わせて相談いただけますので、悩みがあればまずはご相談ください。

HIVの治療

当院は、2025年2月から自立支援医療(更生医療)の指定機関となっております。HIV予防薬(PrEP/PEP)のみならず、HIV陽性になった場合でも、エイズ治療拠点病院で病状が安定次第、当院での継続的な治療が可能です。

これまでHIVの治療は、主にエイズ治療拠点病院で行われており、待ち時間が長いことや診療時間が仕事と合わないこと、通院時間の問題やプライバシー面など、多くの医療体験上の問題を抱えていました。

現在では、HIVは高血圧や糖尿病と同様に、コントロール可能な慢性疾患と言え、いつでも・どこでも・待たずに診療を継続することが患者さん生活の質を維持・向上させることにつながります。

いだてんクリニックは、性感染症だけでなくHIVを含めて、検査・予防・情報提供・そして治療に至るまで、患者様をサポートできる体制を構築しています。

当法人の沿革

一般社団法人天照会・いだてんクリニックは、患者様や社会に必要な医療システムや革新的な医療を「早く」社会実装し、社会還元することを目指します。

私たちは、変わりゆく社会の需要の中で、常に患者様目線の革新的な医療体験を実現するために、変化しつづけながら全力で前進し続けます。

2023/4/8

プレオープン

土日祝日のみの営業で、営業を開始しました。

2023/4/29

性感染症外来の開設

通常の内科診療に加えて、性感染症外来を開設しました。HIV予防薬であるPrEP/PEPの処方・見守り診療を開始しました。

2023/5/3

ワンコイン検査デーを開始

HIV・梅毒は早期治療・早期発見が重要であることから、これらの検査を簡単で便利に受けられるよう、500円でHIV/梅毒検査が受けられるイベントを開催しました。(以降も不定期で開催中)

2023/6/3

PrEP/PEP全時間取り扱い開始・緊急PEP処方を開始

営業時間の全時間で、PrEP/PEPの取り扱いを開始しました。また、PEPが必要な方に対して営業時間外の対応を開始しました。

2023/6/29

全時間英語診察・英語対応開始、英語版ホームページの開設

当院を利用される外国人の方が増えたことを受け、全時間英語診察・英語対応を開始しました。

英語版ホームページをリリースしました。


2023/7/1

フルオープン

火〜土曜日:14:00〜21:30、日・祝:09:00〜17:00で営業を開始しました。

2023/7/10

電子診察券を開発・実装

1度でも当院にご来院された方は、LINE連携を行うことでアプリなどを入れずに、当院のホームページから簡単に診察券番号を確認することができるようになりました。

2023/7/13

オンラインPEP診療・配送を開始

当院に来ることが難しい方などでHIV緊急予防薬(PEP)が必要な方に対して、オンライン診療および配送サービスを開始しました。

2023/10/7

ジェンダー外来を開始

性別不合(GI:Gender Incongruence)の方に全人的なサポートができるよう、ジェンダー外来を開設いたしました。


2023/11/1

営業時間変更

患者様の要望アンケートや、地域の医療需要の観点などから、営業時間を月〜水・金・土曜日:14:00〜21:00、日・祝:10:00〜17:00(定休日:木曜、祝日の場合は営業)に変更いたしました。

2024/1/5

オンラインPrEP診療を開始

遠方の方に対して、HIV予防薬(PrEP/PEP)が必要な方にオンライン診療および配送サービスを開始しました。

2024/7/1

郵送検査を開始

遠方の方に対して、性病検査・治療を含めたあらゆるサービスの提供を開始いたしました。


2024/10/1

トラベル外来を開始

主に渡航・留学先などで感染症を予防するために、様々なワクチンや予防薬を取り扱うトラベル外来を開始いたしました。


2025/3/1

健康診断を開始

あらゆる年代・ジェンダーの方々に対して、労働安全衛生法で義務付けられた定期健康診断や労働安全衛生法で義務付けられた雇用時健康診断、海外派遣者健康診断の提供を開始いたしました。


2025/4/1

自立支援医療・HIV陽性者に対する治療を開始

HIV陽性者の継続治療に関して、自立支援医療を含めて提供を開始いたしました。

HIVの治療についても、営業時間全日対応しております。当院での治療をご希望の場合、現在HIV治療を行っている病院から紹介状を作成いただく必要がございます。

初回のHIV感染症の診断後やかかりつけ医がいない方は、当院連携のエイズ治療拠点病院にご紹介いたします。


講演・学術活動

私たちは、一般社団法人内やいだてんクリニックを通じて社会実装した新たな医療体験を、学術活動等を通じて患者様や社会に還元することを心掛けております。

学術成果を社会還元すると同時に、さらに患者様目線のより良い医療体験を提供できるよう、日々研究や開発、臨床を行ってまいります。

*のついた項目をクリックすると、詳細なページにジャンプすることができます。

学術報告
  1. 「関西におけるPrEP・性感染症診療の新たな挑戦〜関西でのHIV/STI予防のネットワークの構築に向けて〜」*
    2023年12月4日:第37回日本エイズ学会学術集会・総会(京都)、シンポジウム7
  2. 「関西でのジェンダー外来開設と今後の展望」*
    2024年3月16日:GID学会 第25回研究大会・総会(沖縄)、一般演題5
  3. 「ジェンダー外来におけるパラメディカルの役割〜より良い『医療体験』の提供を目指して〜」*
    2024年3月16日:GID学会 第25回研究大会・総会(沖縄)、一般演題5
  4. 「ジェンダー外来における看護師の役割」*
    2024年3月17日:GID学会 第25回研究大会・総会(沖縄)、一般演題9
  5. 「民間クリニックにおける検査事業を通じたPrEP促進と性感染症の実態〜検査・治療・予防の分離解消に向けて〜」*
    2024年6月15日:第37回近畿エイズ研究会学術集会・第12回日本性感染症学会関西支部総会(大阪)、一般演題2
    近畿エイズ研究会学術集会学術賞を受賞しました!
  6. 「Questionnaire on Transgender and Gender-Diverse Individuals’ Views on Legal Gender Marker Change Requirements and Access to Health Care in Japan」*
    2024年9月25~30日:WPATH 28th Scientific Symposium(ポルトガル、リスボン)
    当院のジェンダー外来の池袋医師が世界トランスジェンダー・ヘルス専門家協会(WPATH)で口演を行いました!
  7. 「関西でのHIV-PrEP、ドキシサイクリン-PEPの実際~HIV/STIにおける検査・治療・予防・情報提供の分離解消を目指して~」*
    2024年11月28日:第38回日本エイズ学会学術集会・総会(東京)、日本性感染症学会・日本エイズ学会合同シンポジウム
  8. 「女性を対象にした性病検査イベントの立ち上げと検査の実情~検査・治療・予防の分離解消を目指して~」*
    2024年11月28日:第38回日本エイズ学会学術集会・総会(東京)、口演3
  9. 「PrEP使用者の性病感染推移と今後の課題」*
    2024年11月28日:第38回日本エイズ学会学術集会・総会(東京)、口演12
    優秀演題賞を受賞しました!
  10. 「Doxy PEP利用者におけるSTIの実態と今後の課題」*
    2024年11月28日:第38回日本エイズ学会学術集会・総会(東京)、口演12
  11. 「PEP・PrEP・STI・STD①」*
    2024年11月28日:第38回日本エイズ学会学術集会・総会(東京)、口演11座長
  12. 「PEP・PrEP・STI・STD③」*
    2024年11月29日:第38回日本エイズ学会学術集会・総会(東京)、口演16座長
  13. 「大阪府検査事業を通じたMSMのSTIの実情とPrEPとの関係」*
    2024年11月30日:第38回日本エイズ学会学術集会・総会(東京)、口演20
  14. 「民間クリニックにおけるワンコイン検査事業を通じたPrEP促進と検査・治療・予防の分離解消 ~誰も が通いやすいSTIクリニックを目指して~」*
    2024年11月30日:第38回日本エイズ学会学術集会・総会(東京)、口演20
  15. 「テストステロン療法中のAFABトランスジェンダーにおけるヘルスケアの実態と課題ーいだてんクリニックの調査からー」*
    2025年3月15日:日本GI(性別不合)学会 第26回研究大会・総会(東京)、一般演題1
  16. 「AFABトランスジェンダーに対するウンデカン酸テストステロンを用いたテストステロン療法の実情と課題」*
    2025年3月15日:日本GI(性別不合)学会 第26回研究大会・総会(東京)、一般演題1
  17. 「性別不合・性別違和を有する経験の把握と看護の役割および課題の検討:文献検討から」*
    2025年3月15日:日本GI(性別不合)学会 第26回研究大会・総会(東京)、一般演題3
  18. 「いだてんクリニック ジェンダー外来におけるパラメディカルの役割と工夫ー1年間の実践を通じて見えた医療体験の課題と展望ー」*
    2025年3月15日:日本GI(性別不合)学会 第26回研究大会・総会(東京)、一般演題3
  19. 「いだてんクリニック ジェンダー外来における性病検査の実情と課題〜検査事業から考えるジェンダーフレンドリーな環境整備〜」*
    2025年3月16日:日本GI(性別不合)学会 第26回研究大会・総会(東京)、一般演題8
  20. 「ワンコイン検査事業を通じたトランスジェンダーのHIV/性感染症検査の実態と啓発活動の取り組み」*
    2025年3月16日:日本GI(性別不合)学会 第26回研究大会・総会(東京)、一般演題8
  21. 「関西におけるジェンダー外来の社会実装〜『性の健康』を守る新たな医療体験の構築と課題〜」*
    2025年3月16日:日本GI(性別不合)学会 第26回研究大会・総会(東京)、シンポジウム
学術論文
  1. 第37回近畿エイズ研究会学術集会学術賞
    日本GI(性別不合)学会雑誌,17, 135-144
  2. 「ジェンダー外来に求められる新たな『医療体験』の実現と今後の課題」
    日本GI(性別不合)学会雑誌,17, 145-150
  3. 「当院のジェンダー外来における現状~看護師の視点から~」
    日本GI(性別不合)学会雑誌,17, 151-155
  4. 「ジェンダー外来患者の現状とその看護について」
    日本GI(性別不合)学会雑誌,17, 157-160