性感染症について

喉の痛みは性病のサイン?キス・オーラルセックスで感染する性病の症状と検査を解説

喉の痛みは性病のサイン?キス・オーラルセックスで感染する性病の症状と検査を解説

「キスをしてから喉がイガイガして痛みが続いている」「風邪でもないのに喉の違和感が取れない」そんな経験はないでしょうか。実は喉の痛みや違和感の原因として、性病が隠れていることがあります。性感染症は性器だけに感染するものだと思われがちですが、オーラルセックスを通じてのど(咽頭)に感染するものや、全身症状として喉の痛みが出るものがあります。この記事では、喉に症状が出る性病の種類・症状・感染経路・検査方法について医師監修の観点でわかりやすく解説します。

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喉に感染する性病、喉の痛みとして現れる性病がある

性感染症は性器だけでなく、口・のど(咽頭)にも感染します。性的接触により、口や性器などの粘膜や皮膚から感染し、オーラルセックスやアナルセックスでも感染が起こります。咽頭への性感染症は無症状のことが多く、風邪と症状が似ているため見過ごされやすいのが特徴です。自覚症状がないまま、知らずにパートナーへ感染させてしまうリスクもあります。

喉に感染したり、喉の痛みとして気づかれたりする主な性感染症として、咽頭クラミジア・咽頭淋菌、梅毒、human immunodeficiency virus(ヒト免疫不全ウイルス:HIV)感染症などが挙げられます。ただし、HIVや梅毒は「のどだけに局所感染する」病気ではなく、症状として咽頭痛が出ることがあります。それぞれ感染経路・症状・治療法が異なるため、どの感染症の可能性があるかを正確に把握したうえで、適切な検査を受けることが重要です。

(出典:出典:厚生労働省「性感染症」

詳しい性病の種類や治療法などについては、以下のページからご確認ください。

喉に感染する性病の種類と症状

ここでは喉に感染する可能性がある性病を4種類取り上げ、それぞれの特徴・症状・感染経路を解説します。「どの性病に当てはまるか」を確認するための参考にしてください。

咽頭クラミジア

咽頭クラミジアはクラミジア・トラコマティスという細菌がのどに感染した状態です。最大の特徴は「ほとんどが無症状」という点で、感染していても気づかないケースが大半です。症状が現れる場合は、のどのイガイガとした違和感や軽い痛み、風邪に似た鼻づまりや耳の詰まった感じなどが報告されています。性器クラミジアとは異なり、喉への感染は症状から判断することがほぼ難しく、検査でのみ確認できます。オーラルセックスが主な感染経路ですが、ディープキスによる感染の可能性もあります。自然治癒はほぼ期待できず、抗菌薬(ドキシサイクリンまたはアジスロマイシン)による治療が必要です。

クラミジアの症状や検査、治療などについては以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

詳細はこちら

咽頭淋菌

咽頭淋菌は淋菌がのどに感染した状態です。性器への感染(淋病)に比べて症状が出にくく、感染者の多くは無症状か、ごく軽度ののどの痛み・違和感程度です。ただし、強い扁桃炎・咽頭炎を起こすこともあります。オーラルセックス・キスが主な感染経路で、淋菌は粘膜への感染力が非常に強いという特徴があります。HIVや性感染症の症状として、喉の違和感が現れることもありますが、症状がないこともあります。治療はセフトリアキソン(注射)が第一選択となっており、内服薬のみでは除菌が不十分になるケースが多いです。

淋病の症状や検査、治療などについては以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

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梅毒(口腔・咽頭梅毒)

梅毒はキスや性的接触によって口・のどにも感染することがあります。特に口腔内や唇、咽頭に梅毒の病変がある場合は、病変部との直接接触で感染する可能性があります。口腔・咽頭に感染した場合、I期梅毒ではのどや口の中にしこりや潰瘍(硬性下疳)が形成されることがあります。II期梅毒では、口腔内の粘膜斑やただれ、発疹、リンパ節の腫れなどがみられることがあります。梅毒の症状は一定期間で自然に消えることがありますが、治ったわけではありません。放置すると心臓・血管・神経などの合併症へ進行することがあるため、ペニシリン系抗菌薬などによる治療が必要です。

(出典:厚生労働省「梅毒に関するQ&A」

HIV(急性HIV感染症)

HIVに感染して2〜4週間後を中心に現れる急性感染症状として、咽頭痛・発熱・筋肉痛・倦怠感・皮疹・リンパ節腫脹など、インフルエンザに似た症状が現れることがあります。喉の痛みを含むこれらの症状は一般的な風邪と区別しにくく、数日から数週間で自然に軽快するため見過ごされがちです。急性期を過ぎると長期間ほぼ無症状のまま経過することが多いため、リスクのある性行為があった場合は検査を受けることが重要です。HIV抗原抗体検査は感染機会から4週間以降がひとつの目安ですが、陰性確認の時期は検査法によって異なるため、医師に確認してください。

キスで喉に性病がうつることはある?

「キスだけでも性病がうつるの?」という疑問を持つ方は多くいます。結論から言うと、キスによって性病が感染するリスクはゼロではありませんが、感染しやすさは性病の種類によって異なります。

性病の種類キスでの感染リスク主な感染経路
咽頭クラミジア低〜中
(ディープキスで可能性あり)
オーラルセックス
キス
咽頭淋菌低〜中オーラルセックス
キス
梅毒
(口腔内病変があれば感染力強)
オーラルセックス
キス
HIV極めて低いオーラルセックス
ヘルペス(HSV-1)中〜高
(症状がある口唇ヘルペスでは感染しやすい)
オーラルセックス・キス

特に梅毒は、口腔内や咽頭に病変(潰瘍・しこり・粘膜のただれ)がある状態でのキスにより感染することがあります。また、梅毒やヘルペスなどで粘膜に傷や炎症があると、HIVに感染しやすくなる場合があります。「キスしかしていないから大丈夫」と過信せず、不安な行為があった場合は検査を受けることをおすすめします。

(出典:厚生労働省「オーラルセックスによる性感染症に関するQ&A」

喉の性病と風邪・扁桃炎との見分け方

喉の性病は症状が風邪や扁桃炎と非常に似ているため、自己判断で区別することは難しいとされています。しかし、以下の点が当てはまる場合は性病の可能性を考慮する必要があります。

・喉の痛み・違和感が1〜2週間以上続く

・解熱剤や市販の風邪薬を使っても改善しない

・喉の症状のみで鼻水・咳などの風邪らしい症状がない

・症状が出る前にオーラルセックスやキスなどの性的接触があった

・パートナーが性感染症と診断された、または不特定多数の方との性的接触がある

これらに当てはまる場合でも、最終的な判断には診察と検査が必要です。耳鼻科や内科で「喉の炎症」として治療を受けていても、原因が性感染症である場合は、原因に合った抗菌薬や治療が必要になることがあります。「いつもと違う喉の違和感」を感じたら、性感染症の観点からも検査を受けることをおすすめします。

喉の性病の治療と完治確認

咽頭の性病は治療薬を正しく使用すれば完治が可能ですが、性器への感染と比べて除菌が難しい場合もあります。

咽頭クラミジア

咽頭クラミジアはアジスロマイシンまたはドキシサイクリンによる抗菌薬治療が基本ですが、咽頭は特にアジスロマイシンの成分が届きにくく、性器より治りにくい傾向が報告されています。治療終了後2週間後以降に再検査を行い、陰性を確認して初めて完治とみなします。

咽頭淋菌

咽頭淋菌はセフトリアキソンの注射による治療が第一選択です。耐性菌(薬剤耐性淋菌)が増加していることが世界的な課題となっており、内服薬のみでは不十分なケースがあります。治療後の再検査は必ず受けてください。

梅毒(口腔・咽頭梅毒)

梅毒はペニシリン系抗菌薬による治療が基本で、病期に応じて投与期間が決まります。治療後は血液検査(RPR・TPHA)で治癒判定を行います。梅毒は早期の適切な抗菌薬治療で完治が可能ですが、十分に治療されないと病気が進行することもあるため、症状がよくなっても自己判断で治療を中断しないことが重要です。

いだてんクリニックの咽頭検査・治療について

いだてんクリニックでは、喉の性感染症(咽頭クラミジア・咽頭淋菌・梅毒・HIV等)の検査から治療まで、大阪・扇町でワンストップ対応しています。「喉の症状が気になるけどどこに行けばいいかわからない」という方も、性感染症専門の医師が症状をお聞きして最適な検査内容をご案内します。

診療は月・火・水・金・土(14:00〜21:00)、日・祝(10:00〜17:00)と夜間・休日も受診可能で、扇町駅・天満駅から徒歩1分とアクセスも良好です。来院が難しい方には郵送検査キットや電話診療にも対応しています。パートナーへの感染拡大を防ぐためにも、少しでも不安を感じたらお早めにご相談ください。

まとめ

喉の痛み・違和感・イガイガは、咽頭クラミジア・咽頭淋菌・梅毒などの咽頭感染や、急性HIV感染症などが原因で起こる可能性があります。これらの性感染症は無症状のことが多く、風邪と区別がつきにくいため見過ごされがちです。キスやオーラルセックスによる感染リスクもあり、「症状がない=感染していない」とは言い切れません。心当たりのある性的接触があった場合は、症状の有無にかかわらず、感染の可能性がある部位を含めて検査を受けることが、自分とパートナーを守るために大切です。

当院での「電話診療・郵送処方」については以下からご確認ください。

よくある質問

キスをした後に喉がイガイガするのは性病の可能性がありますか?

可能性はあります。梅毒や口唇ヘルペスではキスで感染することがあります。咽頭クラミジア・咽頭淋菌は主にオーラルセックスで感染しますが、行為内容によっては喉の感染が問題になります。ただし、多くは無症状か軽度の違和感程度で、風邪との区別は検査でしか確認できません。1〜2週間以上続く喉の違和感がある場合や、感染機会として気になる行為があった場合は、咽頭の性感染症検査を受けることをおすすめします。

喉の性病は自然に治りますか?

咽頭クラミジア・咽頭淋菌はほぼ自然治癒しません。放置すると症状が長期化したり、知らないうちにパートナーに感染させてしまうリスクが続きます。梅毒は症状が一時的に消える時期がありますが、治癒したわけではなく進行を続けます。いずれも適切な抗菌薬治療が必要です。

咽頭の性病検査は痛いですか?

当院はうがい液を採用してますので、痛みを伴う検査ではありません。従来の咽頭ぬぐい液検査と比べ、精度は落ちず患者様にも優しい検査となっております。

喉の検査で陰性だったので安心してもいいですか?

感染直後(潜伏期間中)は検査で陰性になることがあります。咽頭クラミジア・咽頭淋菌は感染から24時間、梅毒・HIVは4週間あるため、感染機会から日が浅い場合は「ウインドウピリオド」の可能性があります。不安な行為からウインドウピリオドを超えて再度検査することで、より正確な結果が得られます。

喉の性病はパートナーにどうやってうつりますか?

咽頭に性病が感染している状態でオーラルセックスを行うと、相手の性器に感染させてしまうリスクがあります。また、ディープキスによって梅毒が相互感染することもあります。感染の連鎖を断ち切るために、パートナーとの同時検査・治療が非常に重要です。

症状がなくても咽頭の検査を受けるべきですか?

はい、強くおすすめします。咽頭クラミジア・咽頭淋菌はほとんどが無症状です。オーラルセックスの機会がある方、複数のパートナーとの性的接触がある方、パートナーが性感染症と診断された方は、症状がなくても定期的に咽頭を含む性感染症検査を受けることが大切です。
症状がなくても性病検査を受けるべき理由については、以下の記事で医師が徹底的に解説しています。ぜひ参考にしてくださいね。

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