トラベル外来

「北ヨーロッパ・西ヨーロッパ・南ヨーロッパ」に留学・渡航される方へ

「北ヨーロッパ・西ヨーロッパ・南ヨーロッパ」に留学・渡航される方へ

対象地域

イタリア・オランダ・オーストリア・ギリシャ・フランス・ベルギー・スウェーデン・デンマーク・フィンランド・スペイン・ポルトガルなど

この記事で言いたい事

ヨーロッパでは基本的なワクチンの接種が推奨されるものの、特別な追加ワクチンはあまり必要とされません。

近年、一部地域で麻疹の集団発生が報告されています。

MRワクチン又はMMRワクチンの2回接種歴がない方は、事前に確認しておきましょう。

ドイツ、ポーランド、スウェーデン、フィンランドなどではダニ媒介性脳炎の報告があります。

長期滞在の場合はダニ媒介性脳炎ワクチンの接種を検討しましょう。

目次の各項目をクリックすると、記事の途中までジャンプすることができます。

オススメのワクチン

ワクチン推奨程度取り扱いワクチン接種回数費用
(すべて税込)
麻疹MMR
(PriorixまたはMMRⅡ)
1~2回10,000円
風疹
破傷風※1破傷風トキソイド1or3回4,000円
インフルエンザ
流行時期の場合推奨
インフルエンザ
HAワクチン
原則1回4,000円
A型肝炎※2
長期滞在の場合推奨
エイムゲン3回8,000円
Havrix2回15,000円
B型肝炎※2
長期滞在の場合推奨
ビームゲン3回7,000円
ダニ媒介性脳炎
長期滞在の場合検討
FSME-IMMUN3回12,000円

★ 幼少期に基礎接種完了している場合は1回

※1 Tdap(破傷風・百日咳・ジフテリア)9,000円(税込)の取り扱いもございます。

※2 A型肝炎B型肝炎混合ワクチン(Twinrix)13,000円(税込)の取り扱いもございます。

渡航先で注意すべき疾患は、下記のページで詳しく解説しております。

滞在先での注意事項

飲食による感染症の予防

ヨーロッパでは衛生環境が整っているため、食べ物や飲み物から感染症が起こることは少ないです。

特にスペインやギリシャなど、一部の南ヨーロッパの地域では水道水の硬度が高いため、慣れない人はお腹を壊す可能性があります。

ミネラルウォーターを飲むようにすると安心です。

食品衛生の基準が国によって異なるため、生の食品を避ける等の基本的な対策を講じることが必要です。

予約

予防接種は予約なしでも接種が可能です。

予約の方を優先にご案内しておりますので、予定が決まっている場合は下記よりご予約をお願いいたします。

来院時の持ち物

・母子手帳(コピーや写真でも可)

・書類(所定の書式の診断書やワクチン接種証明書の発行を希望の場合は書類をお持ちください)

この記事を監修した医師

<医師 忽那 賢志>
感染症内科専門医、医学博士。
日本最大のトラベルクリニックを擁する国立国際医療研究センター病院(東京都新宿区)にて、約10年間渡航医学・輸入感染症診療に携わり、現在も診療・研究などを行っておられます。
他の専門領域は新興再興感染症、新型コロナウイルス感染症で、メディアやインターネットなど様々な媒体で感染症の啓発に取り組んでおられます。
当院でも非常勤医師として診療いただいている他、トラベル外来の監修も行っていただいております。