性感染症について

性感染症の潜伏期間と検査可能な時期

性感染症の潜伏期間と検査可能な時期

コンドームを使用しても、完全に性感染症の感染を防ぐことは不可能です。

感染しているか否かは、症状の有無ではなく、検査結果が陽性になるかどうかです。

無症状でも検査結果が陽性になることがあり、治療が必要な状態であることに注意が必要です。

たとえ症状がなくても、パートナーに感染させる可能性があり、検査による早期発見・早期治療が重要です。

この記事で言いたいこと

・性感染症は本番行為がなくても、オーラルセックスやリミング(肛門をなめる行為)などでも感染する可能性がある。

・性感染症の中には症状が出現するまでに時間がかかる場合や、感染していても症状が出現しない場合がある。

・性感染症や検査の種類によって検査が可能な時期が決まっています。当院では適切な時期に必要な検査を受けることが可能。

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性感染症の感染経路

性感染症とは性交渉で感染する病気のことです。感染した血液、精液、膣分泌物を介して、病原体が皮膚や粘膜から侵入して感染します。

オーラルセックスやアナルセックスでも感染する可能性があります。性感染症は誰でも感染する可能性があり、1度の性交渉で感染することもあります。

潜伏期間とは

潜伏期間とは、病原体に感染してから、症状が出現するまでの期間のことをいいます。

性感染症の潜伏期間は病気の種類によって異なります。例えば淋病は感染後2~7日で症状が出現することが多いですが、クラミジアは感染後1~3週間で症状が出現することが多いと言われています。

この潜伏期間中であっても、性交渉があるとパートナーにうつる可能性があるので注意が必要です。

「潜伏期間に検査は可能か?」と質問をうけますが、「潜伏期間」と「検査可能な時期」は違うので注意しましょう。潜伏期間でも体内に病原体は存在しているため検査は可能です。

検査可能な時期

症状の有無に関わらず、検査を受けることは重要ですが、性感染症にはウインドウ・ピリオドが存在します。

ウインドウ・ピリオドとは検査で病原体を検出できるようになるまでの期間のことです。

この時期に検査をうけると、正しい結果が得られない恐れがあり注意が必要です。ウインドウ・ピリオドは性感染症や検査の種類によって異なります。

検査可能な時期

淋菌:感染機会の翌日から

クラミジア:感染機会の翌日から

梅毒:感染機会から4週間以降

HIV:感染機会から4週間以降

B型肝炎:感染機会から6週間以降

当院の検査について

当院では医師と検査項目に関して相談可能です。

検査は気になる部位だけでも可能ですが、まとめて安く受けられるセットメニューや学生の方向けに、学生メニューも用意しております。

性感染症の予防

五大性病である、HIV・B型肝炎・梅毒・淋菌・クラミジアはいずれも次のように予防できる時代となっており、当院ではそのすべての治療や検査、予防を行うことが可能です。

五大性病と予防

・HIV➡HIV予防薬(PrEP・PEP)

・B型肝炎➡肝炎ワクチン

・梅毒・淋病・クラミジア➡Doxy PEP淋菌ワクチン

・五大性病以外にワクチンで予防可能➡尖圭コンジローマ

・各病名をクリックすると、詳細なページに進むことができます。

参考文献

厚生労働省 性感染症について

大阪府感染情報センター

▶日本性感染症学会「性感染症診断・治療ガイドライン 2020」

この記事を監修した医師

<医師 塩尻 大輔>
パーソナルヘルスクリニック院長、医学博士。
国立国際医療研究センター(東京都新宿区)とパーソナルヘルスクリニックにて、HIVやPrEPをはじめ、性感染症・性病検査に関する科学的根拠に基づいた正しい知識と、患者様の心に寄り添った医療を提供されています。
日本生まれですがアフリカのケニア育ちで、現地でも医師免許を取得しており、医療支援や教育支援等を実施されています。
当院でも非常勤医師として診療いただいております。