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国内承認のミニピル「スリンダ錠28」

国内承認のミニピル「スリンダ錠28」

スリンダ錠28は、2025年の夏に日本で初めて承認されたプロゲスチン単材製剤(ミニピル)です。

喫煙中や高血圧のリスクがあるなど低用量ピルの内服が推奨されない方でも内服できる薬です。

当院では、これまで輸入薬剤であるアザリアを取り扱っていましたが、国内承認薬をご希望の場合にはスリンダ錠28がオススメです。

ここでは、スリンダ錠28のメリットや注意点、アザリアとの違い、内服方法についてまとめて説明します。

この記事で言いたいこと

・低用量ピルの副作用リスクが高い方でも、ミニピルであれば内服できる可能性があります。

・高い避妊効果が期待できます。

・低用量ピルからミニピルに変更することも可能です。

・来院が難しい場合は、郵送での処方可能です。

目次の各項目をクリックすると、記事の途中までジャンプすることができます。

ミニピルとは

低用量ピルは卵胞ホルモンと黄体ホルモンが一緒に配合されているのですが、ミニピルは黄体ホルモンのみ含まれているピルです。

毎日決まった時間に1錠内服することで避妊効果があります。

飲み忘れがなく、毎日決まった時間に内服できれば、低用量ピルとほぼ同等の避妊効果が得られます。

ただし、服用時間のずれや飲み忘れがあると避妊効果が下がるため注意が必要です。

従来の低容量ピルは、血栓のリスクがある方、喫煙者、高血圧の方、高齢の方は低用量ピルの処方は勧められません。これは、卵胞ホルモンによる副作用により血栓ができるリスクがあるといわれているためです。

しかし、黄体ホルモンのみで作用するミニピルは上記の方にも内服いただくことが可能です。

当院では、輸入薬剤であるセラゼッタと新しく発売されたスリンダ錠28の2種類を取り扱っています。

ミニピルとピルの違い

ミニピルはエストロゲンを含まないお薬なので、授乳中の方や血栓が心配な方にも選びやすい避妊方法です。

一方で、低用量ピルは、避妊だけでなく月経痛やPMSを和らげたり、月経のリズムを整えたりすることも期待できます。

「自分にはどちらが合うんだろう?」と感じたときは、医師にご相談ください。

比較項目ミニ
ピル
低用量
ピル
含まれる
ホルモン
黄体ホルモンのみエストロゲン+
黄体ホルモン
避妊効果正しく飲めば
低用量ピルと
同等レベル
高い避妊効果
飲み忘れ「飲み忘れ許容時間」
が短め
比較的ゆとりあり
月経変化不正出血が出やすい規則的な消退出血に
なりやすい
周期をコントロールしやすい
メリット・エストロゲンが
使えない人でもOK
・血栓リスクが
高い人でも選択できる
・授乳中でも
使用可能な薬剤がある
・避妊+月経困難症の改善
・PMS軽減
・月経日を調整しやすい
・ニキビ/脂性肌の改善が
期待できる種類もある
注意黄体ホルモンに
対する副作用
(不正出血/抑うつ/
ニキビ増悪など)
が強い場合は
合わないこともあり
喫煙者
(特に35歳以上)、
肥満、片頭痛(前兆あり)、
血栓症の既往、
重い心疾患・肝疾患などでは
慎重な評価が必要

アザリアとスリンダ錠28の違い

アザリアとスリンダ錠28はどちらもミニピルであり大きな違いはありませんが成分が異なるため、副作用の出現が異なる場合があります。

下記の表を参考に、自分に合った製剤を医師とご相談ください。

下記のリンクから、セラゼッタに関する詳しいブログにジャンプすることが可能です。

比較
項目
スリンダ錠28アザリア
成分ドロスピレノンデソゲストレル
含有量白色の錠剤
ドロスピレノン4㎎
淡黄色の錠剤
有効成分含有なし
デソゲストレル75μg
服用方法28日間連続内服
偽薬あり)
1日1回決まった時間に内服
28日間連続内服
1日1回決まった時間に内服
製造日本製海外製
避妊効果高い高い
禁煙・授乳可能可能
特徴日本で承認されているため、
日本の薬剤保障制度の対象となる。
セラゼッタと比較し
スリンダ錠の方が
薬の半減期が長いため、
不正出血が起こりにくいことが
期待されている。
プラセボ(偽薬)がないため
服用中の決まった時期での
出血はないが、
不正出血が起こることはある。
海外で長年使われているため、
使用実績がある。

低用量ピルからスリンダ錠28に変更する際の飲み方

ファボワールやマーベロン、トリキュラーなどの低用量ピルからスリンダ錠28に変更することも可能です。

変更の方法は、前に飲んでいた低用量ピルの有効成分を含む錠剤を決められた飲み方ですべて飲み終わった後(28日周期の製剤を内服している方は21日目まで飲み終わった後)、翌日からこの薬を飲み始めてください。

飲み始めるが遅くなると、避妊効果が下がる可能性があるため注意が必要です。

飲み忘れた場合

スリンダ錠28は毎日決まった時間に飲むお薬です。

服用間隔が24時間を超えると避妊効果が下がる可能性があります。

飲み忘れが2日以上続いた場合は、コンドームなど他の避妊法を併用してください。

スリンダ錠28

出典: あすか製薬株式会社『スリンダ錠28を服用される方へ』

副作用

下記の副作用が報告されています。特に不正出血は多くみられる副作用です。

出血があらわれても、基本的にはそのまま服用を継続してください。

出血量が多かったり、何日も続いたりする場合は再度受診をお願いします。

主な副作用

不正出血、下腹部痛、月経異常(過少月経、過多月経、不規則な月経など)、頭痛、腹痛

検査・処方の料金

当院で初回処方の場合は、まず医師の診察を受けていただきます。

必要に応じて、ピル採血(血液凝固採血)を実施し、処方させていただきます。

2回目以降の処方の場合は、診察は必須ではありません。

副作用が気になる際や相談がある際は診察を受けてください。

料金

診察料:初診料2,500円(税込)、再診料1,000円(税込)

ピル採血(必要に応じて実施)※※:2,500円(税込)

料金:

初回お試し:2,500円/シート

2回目以降:3,000円/シート、8,500円/3シート、16,500円/6シート(すべて税込)

25歳以下の学生様の場合、割引がありますので学生証をご持参ください。

※※検査結果は3~4日後を目安にメールでお送りします。

電話診療・郵送

「スリンダ錠28を処方してほしいけど近くのクリニックでは取り扱っていない」「仕事が忙しく、クリニックに行く時間がない」など遠方の方やご来院が難しい方向けに、電話診療とお薬の郵送を行っています。

電話診療01
電話診療02
電話診療03
電話診療04
電話診療05

電話診療は完全予約制での案内となります。

ご希望の場合は下のボタンよりご予約をお願いいたします。

避妊注射(デポプロベラ)について

デポプロベラは、3か月に1回注射するタイプの避妊方法で、ミニピル同様黄体ホルモンのみ含まれているピル製剤です。

毎日お薬を飲む必要がなく、「注射を受けたら、次は3か月後」というシンプルさが大きな特徴です。

デポプロベラの主な特徴

・3か月に1回の注射でOK

・飲み忘れがない

・高い避妊効果

・月経が軽くなる/止まる人が多い

特に、下記のような方に向いている避妊方法です。

こんな方におすすめ

ピルを飲み忘れてしまうことがある

毎日の服薬が負担に感じる

下記のリンクから、避妊注射(デポプロベラ)に関する詳しいブログにジャンプすることができます。

性病の予防について

ミニピルは低用量ピルと同様、避妊の効果はありますが性病の予防効果はありません。

性病は性行為などの粘膜接触により感染するため、コンドームの使用により感染率を大幅に下げることができます。

また、感染リスクが高い場合はミニピルと一緒に性病予防薬を内服することで感染率を下げることができます。

この記事を監修した医師

<医師 塩尻 大輔>
パーソナルヘルスクリニック院長、医学博士。
国立国際医療研究センター(東京都新宿区)とパーソナルヘルスクリニックにて、HIVやPrEPをはじめ、性感染症・性病検査に関する科学的根拠に基づいた正しい知識と、患者様の心に寄り添った医療を提供されています。
日本生まれですがアフリカのケニア育ちで、現地でも医師免許を取得しており、医療支援や教育支援等を実施されています。
当院でも非常勤医師として診療いただいております。