ドキシペップに関する飲み方・飲み合わせ・よくあるご質問
梅毒・淋病・クラミジアの予防薬であるドキシペップについて、飲み方・飲み合わせ、よくあるご質問をまとめています。
予防薬は正しい服用と検査による見守りが非常に重要です。飲み合わせなどでご質問などがありましたらLINEでのお問い合わせも可能です。
目次の各項目をクリックすると、記事の途中までジャンプすることができます。
ドキシペップの効果と使用方法
ドキシペップは、性行為後72時間以内に2錠お薬を服用する方法です。予防効果については、梅毒は87%、クラミジアは88%、淋病は55%と報告されています。
一方、淋病・クラミジアは、性行為後24時間以内にPCR検査で菌を同定できる可能性があることに注意が必要です。
当院では、可能であれば24時間以内に服用することをおすすめしています。
ビブラマイシンは吐き気や胃のむかむか、下痢を起こす可能性が知られています。
特に吐き気は、食前に飲むと出やすいので、食後に服用するようにしましょう。
また、下痢は使用を続けているうちに改善する傾向にあります。整腸剤の併用を行っても構いません。
ドキシペップと注意すべき飲み合わせ
ドキシペップで使用するビブラマイシンに関する飲み合わせについては、下記以外のお薬以外は問題ございません。
日常的な花粉症や生活習慣病のお薬、サプリメントなどとの併用は可能ですので、ご安心ください。
糖尿病薬で次の薬を使用している方:
グリクロピラミド、グリペンクラミド、グリメピリドなどのスルホニル尿素系血糖降下薬
てんかんなどの治療中で次の薬を使用している方:
フェニトイン(アレビアチン)・フェノバルビタール(フェノバール)・カルバマゼピン(テグレトール)
結核などの治療中で次の薬を使用している方:
リファンピシン
大量のカルシウム・マグネシウムなどを服用している方:
食事に含まれる成分や、一般的なサプリメントの量であれば問題ありません。
ピル・アフターピルと同時に使用する方は、ビブラマイシンの併用は問題ありません。
ご不明点があれば、当院の公式LINEからお問い合わせください。
ドキシペップに関するQ&A
ドキシペップに関するよくある質問を以下にまとめています。
薬を定期的に飲んでいても体に害はないですか?
ビブラマイシンは一般的な抗生剤ですので、安全性は確立されたものです。ただし、長期的に服用すると、わずかに下痢やカンジダ症になりやすいなどの報告もあるため、医師との診察の中でこれらを確認しながら服用することが重要です。
菌の耐性化は問題ないのですか?
梅毒・淋病・クラミジアの検査を行わずに、予防薬を服用してしまうと、菌の耐性化の問題が発生すると考えられます。当院では、処方時に必ず検査を行っているため、これらの耐性化についても安全に使用することができます。
予防薬の処方には、毎回検査が必要ですか?
上記の耐性化の問題は、患者様の不利益につながりますので、必ず検査を受けていただいております。ただし、1週間以内の梅毒・淋菌・クラミジアの検査結果がある場合、検査不要としています。
処方には必ず医師の診察が必要ですか?
はい、薬の処方には必ず医師の処方が必要です。毎回医師の診察が必要です。
お薬の保管はどのようにしたらよいのでしょうか?
お薬は室温で保管してください。冷蔵庫や高温になる車内などに置かないよう注意してください。
淋菌ワクチンについて
髄膜炎菌B型ワクチンは髄膜炎(脳や脊髄をおおう膜に炎症が起きる病気)を予防するワクチンとして使用されていました。
髄膜炎菌B型と淋菌は莢膜という細胞の外側にある膜状の構造物が似ており、淋病の予防ワクチンとして利用できる可能性が考えられていました。
2004年頃から開発の動きが進み、近年フランスの研究チームにより、髄膜炎菌B型ワクチンにより淋病を51%予防できると報告しました。
当院ではドキシペップとワクチンをそれぞれ単独で使用するのではなく、併用することで今まで予防が難しかった淋菌に対して、より高い予防効果が得られると考えています。
淋病の治療薬にアレルギーがある方は、淋病に感染すると治療が難しく、ワクチンによる予防が大切です。
こんな人におすすめ
・以前に淋病や他の性感染症にかかったことのある方
・淋病治療の第一選択薬(セフトリアキソン)にアレルギーのある方
・複数のセックスパートナーがいる方
・CSW(風俗業界、AV業界等で働く方)の方など、特に感染機会の多い方
料金は、下記の通りです。2回接種により、淋病の予防効果が期待できます。
費用:1回あたり26,000円(税込)
接種回数:2回
スケジュール:初回、1ヶ月後
ドキシペップと併用することで、淋菌に対してより高い予防効果が得られると考えられています。
<医師 塩尻 大輔> パーソナルヘルスクリニック院長、医学博士。 国立国際医療研究センター(東京都新宿区)とパーソナルヘルスクリニックにて、HIVやPrEPをはじめ、性感染症・性病検査に関する科学的根拠に基づいた正しい知識と、患者様の心に寄り添った医療を提供されています。 日本生まれですがアフリカのケニア育ちで、現地でも医師免許を取得しており、医療支援や教育支援等を実施されています。 当院でも非常勤医師として診療いただいております。