トラベル外来

「北アメリカ」に留学・渡航される方へ

「北アメリカ」に留学・渡航される方へ

対象地域

アメリカ合衆国・カナダなど

この記事で言いたい事

北アメリカでは基本的なワクチン接種が推奨されますが、特別な追加接種が必要となることは比較的少ない地域です。

麻疹風疹は流行することが時折あるためMR(麻疹・風疹)ワクチンを接種しているか確認が必要です。

特に2025年には大規模な麻疹の流行がアメリカ合衆国で報告されています。

破傷風ワクチンも有効期間が10年程度のため、ブースター接種(追加接種)を考えてもよいかもしれません。

目次の各項目をクリックすると、記事の途中までジャンプすることができます。

オススメのワクチン

ワクチン推奨程度取り扱いワクチン接種回数費用
(すべて税込)
麻疹MMR
(PriorixまたはMMRⅡ)
1~2回10,000円
風疹
破傷風※1破傷風トキソイド1or3回4,000円
インフルエンザ
流行時期の場合推奨
インフルエンザHAワクチン原則1回4,000円
狂犬病
動物に触れあう場合推奨
ChiroRab3回13,000円
A型肝炎※2
長期滞在は推奨
エイムゲン3回8,000円
Havrix2回15,000円
B型肝炎※2
長期滞在は推奨
ビームゲン3回7,000円

★ 幼少期に基礎接種完了している場合は1回

※1 Tdap(破傷風・百日咳・ジフテリア)9,000円(税込)の取り扱いもございます。

※2 A型肝炎B型肝炎混合ワクチン(Twinrix)13,000円(税込)の取り扱いもございます。

留学で入寮する学生は、各種流行性ウイルス疾患をはじめとする小児期の定期接種の他に髄膜炎菌ワクチン(特に結合型ワクチン)やTdap(破傷風・百日咳・ジフテリア)を要求されることが多いため確認が必要です。

渡航先で注意すべき疾患は、下記のページで詳しく解説しております。

滞在先での注意事項

キャンプやハイキングでの注意

キャンプやハイキングを行う場合は、ダニや蚊に刺されない対策が必要です。

さらに日焼け対策として日焼け止めや帽子、サングラスを活用し、熱中症を防ぐために充分な水分補給を心掛けましょう。

狂犬病など野生動物との接触リスク

野生動物との接触は避け、感染症のリスクを最小限に抑えることが大切です。

犬やアライグマ、コウモリなどの野生動物と触れ合う機会があれば、狂犬病ワクチンを接種することをお勧めします。

飲食による感染症の予防

A型肝炎や食中毒などの報告があるため、生ものや加熱が不十分な魚介類や水道水は注意が必要です。

ミネラルウォーターの使用を心がけ、水道水は飲用に避けましょう。

予約

予防接種は予約なしでも接種が可能です。

予約の方を優先にご案内しておりますので、予定が決まっている場合は下記よりご予約をお願いいたします。

来院時の持ち物

・母子手帳(コピーや写真でも可)

・書類(所定の書式の診断書やワクチン接種証明書の発行を希望の場合は書類をお持ちください)

この記事を監修した医師

<医師 忽那 賢志>
感染症内科専門医、医学博士。
日本最大のトラベルクリニックを擁する国立国際医療研究センター病院(東京都新宿区)にて、約10年間渡航医学・輸入感染症診療に携わり、現在も診療・研究などを行っておられます。
他の専門領域は新興再興感染症、新型コロナウイルス感染症で、メディアやインターネットなど様々な媒体で感染症の啓発に取り組んでおられます。
当院でも非常勤医師として診療いただいている他、トラベル外来の監修も行っていただいております。