インフルエンザ・コロナ・肺炎球菌ワクチンの任意接種・定期接種に関するお知らせ
当院では、インフルエンザ・コロナ・肺炎球菌ワクチンに関して、任意接種(自費接種)・定期接種いずれも対応しております。
任意接種:定期接種の対象者でないすべての方の接種
定期接種:予防接種法に基づき市区町村が実施し、接種費用の公費助成制度がある
*定期接種の対象者は、ワクチンごとに異なります。
大阪市以外にお住まいの方の定期接種は行っておりません。
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インフルエンザ
感染経路
患者の咳やくしゃみによって飛び散った飛沫を直接吸いこんだり、患者の飛沫で汚染されたものを触った手でものを食べたり目をこすったりするとうつります。
症状
1〜4日の潜伏期の後、発熱、筋肉痛、頭痛、倦怠感、咳、くしゃみ、鼻炎などが起こります。
治療
症状を軽くするための治療が行われます。重症化するリスクのある人に対しては、抗ウイルス剤による早期の治療が行われます。
ワクチンの料金
インフルエンザに対するワクチンは、インフルエンザHAワクチン(国産)を取り扱っております。ワクチンは毎年接種が必要です。
12歳未満の方は、当院では接種を承っておりません。
ワクチン(国産)
費用:
(任意接種)1回あたり3,500円(税込)*
(定期接種)1回あたり1,500円(税込)**
接種回数:1回
接種スケジュール:初回のみ
*任意接種の場合、別途診察料がかかります。
**定期接種の対象者の方は、「定期接種の対象者」をよくお読みください。
定期接種の対象者
インフルエンザワクチンに対する定期接種の対象者は、下記の通りです。
助成対象期間は、令和6年10月1日から令和7年1月31日の間のみです。
大阪市に住民登録がある方で、接種時において本人が希望し、以下(1)から(3)のいずれかにあてはまる方。
健康保険証など現住所・年齢を確認できる物を持参してください。
(2)または(3)に該当する方は、身体障がい者手帳をご持参ください。
(1)65歳以上の方
(2)60歳以上65歳未満の方のうち、心臓・腎臓・呼吸器の機能に障害があり、身の回りの生活を極度に制限される方(身体障がい者手帳1級相当)
➡身体障がい者手帳等をご持参ください。
(3)60歳以上65歳未満の方のうち、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障がいがあり、日常生活がほとんど不可能な方(身体障がい者手帳1級相当)
➡身体障がい者手帳等をご持参ください。
定期接種に関しては、大阪市ホームページをご参照の上、ご質問があれば健康局大阪市保健所感染症対策課感染症グループ(電話:06-6647-0813)にご相談ください。
新型コロナウイルス感染症
感染経路
空中に浮遊するウイルスを含むエアロゾルを吸い込む、患者の咳やくしゃみによって飛び散った飛沫を直接吸いこんだり、患者の飛沫で汚染されたものを触った手でものを食べたり目をこすったりするとうつります。
症状
潜伏期間は最短で1日、最長で14日ですが、感染してから3日後から5日後に症状が出ることが多いです。
主な症状は、発熱、呼吸器症状(咳、咽頭痛)、頭痛、倦怠感などです。下痢、嘔吐、嗅覚・味覚障害も起こることもあります。
治療
症状を軽くするための治療が行われます。厚生労働省の承認を受けている新型コロナウイルス治療薬には「抗炎症薬」「抗ウイルス薬」「中和抗体薬」があります。
ワクチンの料金
新型コロナウイルス感染症に対するワクチンは、コミナティ(国内承認薬)を取り扱っております。
新型コロナワクチンの種類(ワクチンに含まれる株)は、当面は毎年見直すこととされております。そのため、定期接種を行い場合、毎年接種が望ましいと考えらえます。
15歳未満の方は、当院では接種を承っておりません。
費用:
(任意接種)1回あたり16,000円(税込)*
(定期接種)1回あたり3,000円(税込)**
接種回数:1回(前回の新型コロナワクチンから少なくとも3か月以上経過していれば接種可能。過去に接種歴がない場合は、およそ4週間の期間を開けて2回接種が必要。)
接種スケジュール:初回のみ(過去に接種歴がない場合は初回、4週間後)
*任意接種の場合、別途診察料がかかります。
**定期接種の対象者の方は、「定期接種の対象者」をよくお読みください。
定期接種の対象者
コロナワクチンに対する定期接種の対象者は、下記の通りです。
助成対象期間は、令和6年10月1日から令和7年1月31日の間のみです。
大阪市に住民登録がある方で、接種時において本人が希望し、以下(1)(2)のいずれかにあてはまる方。
健康保険証など現住所・年齢を確認できる物を持参してください。
(2)または(3)に該当する方は、身体障がい者手帳をご持参ください。
(1)65歳以上の方
(2)60歳~64歳で一定の障がいを有する方:心臓・腎臓・呼吸器の機能に障がいがあり、身の回りの生活を極度に制限される方やヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫の機能に障がいがあり、日常生活がほとんど不可能な方(身体障がい者1級相当)
➡身体障がい者手帳等をご持参ください。
※助成対象は「オミクロン株JN.1系統の1価ワクチン」です。
定期接種に関しては、大阪市ホームページをご参照の上、ご質問があれば健康局大阪市保健所感染症対策課感染症グループ(電話:06-6647-0813)にご相談ください。
肺炎球菌感染症
感染経路
主に気道の分泌物に含まれ、唾液などを通じて飛沫感染し、日本人の約3~5%の高齢者では鼻や喉の奥に菌が常在しているとされます。
これらの菌が何らかのきっかけで進展することで、気管支炎、肺炎、敗血症などの重い合併症を起こすことがあります。
症状
突然の発熱と倦怠感がおこります。肺炎を起こした場合には、咳や胸の痛みがおこり、血の混じった痰がでます。
頭痛や痙攣が起こったり、首が動かしにくくなったりする場合があります。
治療
抗生物質による治療が行われます。
ワクチンの料金
新型コロナウイルス感染症に対するワクチンは、ニューモバックス(国内承認薬)を取り扱っております。
肺炎球菌ワクチンは、市中肺炎において重要な肺炎球菌による肺炎の発症リスク・重症化リスクを低減させる効果のあるワクチンです。
接種後は数年間に渡り効果が持続しますが、高齢の方や合併症のある方ではいずれ効果が減弱するため、再接種も検討されます。
一方、5年未満での再接種は、接種時の副反応のリスクが高いため、再接種には5年以上の間隔をあける必要があります。
(国内承認薬)
費用:
(任意接種)1回あたり8,500円(税込)*
(定期接種)1回あたり4,300円(税込)**
接種回数:1回
接種スケジュール:初回のみ
*任意接種の場合、別途診察料がかかります。
**定期接種の対象者の方は、「定期接種の対象者」をよくお読みください。
定期接種の対象者
肺炎球菌ワクチンに対する定期接種の対象者は、下記の通りです。
過去に高齢者用肺炎球菌ワクチン(23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン)の接種を受けたことがある方は対象外となります。
自費で接種した方、大阪市委託医療機関以外で接種した方も対象外です。
大阪市に住民登録がある方で、接種時において本人が希望し、以下(1)(2)のいずれかにあてはまる方。
(2)に該当する方は、身体障がい者手帳をご持参ください。
健康保険証など現住所・年齢を確認できる物を持参してください。
(1)接種時に65歳の方
(2)60歳~64歳で一定の障がいを有する方:心臓・腎臓・呼吸器の機能に障がいがあり、身の回りの生活を極度に制限される方やヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫の機能に障がいがあり、日常生活がほとんど不可能な方(身体障がい者1級相当)
➡身体障がい者手帳等をご持参ください。
定期接種に関しては、大阪市ホームページをご参照の上、ご質問があれば健康局大阪市保健所感染症対策課感染症グループ(電話:06-6647-0813)にご相談ください。
<医師 忽那 賢志>感染症内科専門医、医学博士。 日本最大のトラベルクリニックを擁する国立国際医療研究センター病院(東京都新宿区)にて、約10年間渡航医学・輸入感染症診療に携わり、現在も診療・研究などを行っておられます。 他の専門領域は新興再興感染症、新型コロナウイルス感染症で、メディアやインターネットなど様々な媒体で感染症の啓発に取り組んでおられます。 当院でも非常勤医師として診療いただいている他、トラベル外来の監修も行っていただいております。