ブライダルチェックで性病が発覚したらどうする?
「ブライダルチェックで性病が見つかった。どうしたらいい?」「パートナーに伝えなければいけないのか…」
結婚や妊娠を前に受けた検査で予期せず性感染症が発覚し、頭が真っ白になってしまった方もいるのではないでしょうか。
ブライダルチェックで性病が見つかることは決して珍しくありません。多くの性感染症は無症状で進行するため、自覚なく感染していることがあります。
この記事では、発覚後にすべきこと・パートナーへの伝え方・治療の流れについてわかりやすく解説します。
ブライダルチェックで性病が発覚することは珍しくない
「まさか自分が」と驚かれる方も多いですが、ブライダルチェックで性感染症が発覚するケースは決して少なくありません。
その最大の理由は、多くの性感染症が無症状または症状が極めて軽微なため、感染していても本人がまったく気づかないまま経過するからです。
国立健康危機管理研究機構によると、クラミジアは「自覚症状が乏しい」ことが特徴で、女性では子宮頸管炎や骨盤内炎症性疾患を起こしながらも自覚症状がないケースが多いとされています。
厚生労働省も「感染しても、すぐに症状が出ず比較的軽い症状にとどまる場合や無症状のままだったり、一度症状が出ても感染力があるまま症状が消えることもある」と明示しています。
(出典:厚生労働省「性感染症」)
「陽性が出た=不誠実だった」という意味ではありません。過去の性行為から時間が経って感染が持続していたり、オーラルセックスなど本番行為以外の経路で感染していたりするケースもあります。
まず落ち着いて、次にすべき行動を確認しましょう。
「症状がないのになぜ?」と思われた方へ。 無症状でも性病検査を受けるべき理由について、 以下の記事でさらに詳しく解説しています。
ブライダルチェックで発覚しやすい性感染症
ブライダルチェックで検出されやすい性感染症には、以下のものがあります。
クラミジア
日本で最も報告数が多い性感染症で、ブライダルチェックで最も発覚しやすい疾患の一つです。
男女ともに半数以上が無症状とされており、感染していても自覚できないケースが非常に多いため、検査なしには見つかりません。
放置した場合のリスクは以下の通りです。
・女性:子宮頸管炎・骨盤内炎症性疾患・不妊の原因となることがある
・妊婦:新生児肺炎・結膜炎のリスクがある
・男性:精巣上体炎・男性不妊の原因となることがある
治療は抗菌薬(ドキシサイクリン、次いでアジスロマイシン)で行い、適切に治療すれば完治できます。妊娠前に発見・治療できることがブライダルチェックの大きな意義の一つです。
梅毒
近年急増している梅毒は、以下の理由から気づかれにくい疾患です。
・第1期の硬性下疳(しこり)は無痛性のため見落とされやすい
・第2期の皮疹・発熱などの全身症状が自然に消退するため「治った」と思い込まれやすい
妊娠中の感染は特に注意が必要で、先天梅毒(胎児への感染)により流産・死産・新生児の健康障害につながる可能性があります。ブライダルチェックでの早期発見が特に重要な疾患です。
治療はペニシリン系抗菌薬で行い、当院では注射薬による即日治療にも対応しています。
淋菌感染症
淋菌感染症は感染部位によって症状の出方が大きく異なります。
・性器への感染:排尿痛・膿状分泌物などの症状が出ることがある
・咽頭・子宮頸管への感染:ほぼ無症状のことが多い
クラミジアとの同時感染が多いため、ブライダルチェックでクラミジアが陽性だった場合は淋菌も合わせて検査することが推奨されます。
放置すると骨盤内炎症性疾患・不妊の原因となることがあり、妊娠前の発見・治療が重要です。
HIV・B型肝炎
HIVとB型肝炎はいずれも長期間無症状のまま進行することがあり、ブライダルチェックで初めて発覚するケースもある疾患です。
・HIV:感染後数年〜十数年の無症状潜伏期がある。現在の治療は非常に進歩しており、早期発見・早期治療で通常の生活を送ることが可能
・B型肝炎:性行為でも感染し、慢性化すると肝硬変・肝がんへの進行リスクがある。ワクチンによる予防も可能
クラミジアの症状・検査・治療・不妊への影響については、 以下の記事でさらに詳しく解説しています。
発覚後にまずすべきこと
ブライダルチェックで性病が発覚した直後は、驚きや不安で頭が混乱することもあるかもしれません。しかし、適切な順序で行動することで、ほとんどの場合は適切に対処できます。
①検査結果を正確に把握する
ブライダルチェックの結果には「陽性」「要精密検査」「偽陽性の可能性あり」など様々な表記があり、すべてが「今すぐ治療が必要な状態」を意味するわけではありません。
特に梅毒は、過去に感染して治癒した後も抗体が長期間残るため、「現在も感染中かどうか」を判断するには定量検査(RPR・TPLA)の数値を確認する必要があります。
結果の意味がわからない場合は、自己判断せず専門クリニックに持参して確認することをおすすめします。
②専門クリニックで確認検査・治療を受ける
ブライダルチェックの結果を持参のうえで、性感染症専門クリニックを受診しましょう。いだてんクリニックでは以下の対応が可能です。
・ブライダルチェックの結果をもとにした追加の確認検査
・治療方針の説明・当日処方
・治癒確認検査(治療後およそ2週間後以降の再検査)
治癒確認で陰性を確認してから性行為を再開することが推奨されます。
③パートナーへの告知を準備する
性感染症が発覚した場合、パートナーにも感染している可能性があります。パートナーに検査・治療を受けてもらうことが、再感染を防ぐために欠かせません。
「どう伝えればいいかわからない」という不安は多くの方が感じることであり、いだてんクリニックでは伝え方の相談にも対応しています。
パートナーへの伝え方
性病発覚後の最も難しい課題の一つが、パートナーへの告知です。「どう言えばいいか」「関係が壊れるのでは」という不安は当然のことです。
しかし、パートナーに伝えることはパートナー自身の健康を守るために必要なことであり、誠実な行動です。
伝える際のポイントを整理します。
・責め合わない:どちらが感染源かを特定することは困難で、過去の感染が長期間持続していることも多い。「誰のせい」という議論より、一緒に対処することに集中する
・事実を正確に伝える:「○○の検査で△△が陽性だった。あなたにも感染している可能性があるので検査を受けてほしい」とシンプルに伝える
・一緒に受診する:パートナーと一緒にクリニックを受診することで、医師から同時に説明を受けることができ、感情的な衝突を避けやすくなる
・治療の見通しを共有する:クラミジア・梅毒・淋菌は適切な治療で完治できることを伝え、「一緒に治療して終わらせよう」という前向きな姿勢で臨む
いだてんクリニックでは、カップルでの同日受診・検査・治療にも対応しています。「一人では言いづらい」という方も、まずLINEでご相談ください。
まとめ:ブライダルチェックでの発覚は、早期対処のチャンス
ブライダルチェックで性病が発覚することは決して珍しくなく、無症状のまま感染が続いていた結果であることがほとんどです。
・陽性が出ても「責め合わない」。無症状感染は誰にでも起こりうる
・まず専門クリニックで確認検査・治療を受ける
・パートナーにも検査・治療を受けてもらうことが再感染防止の鍵
・クラミジア・梅毒・淋菌は治療で完治でき、多くの場合は妊活に影響しない
・妊娠前に発見・治療できたことは、母子感染を防ぐためにも重要
いだてんクリニックでは、ブライダルチェックの結果を持参のうえで即日の確認検査・治療に対応しています。
「結果を見て不安だった」「パートナーへの伝え方が不安」という方も、まずはLINEでお気軽にお問い合わせください。
よくある質問
ブライダルチェックで性病が出たら、結婚できませんか?
結婚できなくなるわけではありません。多くの性感染症は適切な治療で完治可能です。治療後に治癒確認を受けて陰性を確認すれば、通常通り結婚・妊活に進むことができます。
「治せる病気が見つかった」と前向きに捉え、まず治療を受けることが大切です。
ブライダルチェックで梅毒陽性でしたが、今は梅毒ですか?
梅毒の抗体検査は、過去に感染して治癒した後も長期間陽性が続くことがあります。
「陽性=現在感染中」とは限らないため、定量検査(RPR・TP法)の数値と合わせて専門医に判断してもらうことが必要です。
いだてんクリニックでは確認検査から治療まで即日対応しています。
パートナーに性病を告知するタイミングはいつがいいですか?
自分の検査結果と治療方針が確定してから伝えることをおすすめします。
「陽性だった、治療が必要、あなたにも検査を受けてほしい」という3点をシンプルに伝えることで、感情的になりにくくなります。
「どう伝えればいいかわからない」という場合は、受診時に医師に相談していただくことも可能です。
ブライダルチェックでクラミジアが出ました。子どもを産めますか?
多くの場合、適切な治療を受ければ妊娠・出産に影響しません。
ただし、長期間放置していた場合は卵管への影響が残るケースがあるため、治療後に婦人科での確認も検討することをおすすめします。
まずは専門クリニックで治療を受け、治癒確認を行いましょう。
カップルで一緒に受診できますか?
はい、対応しています。
カップルで同日に受診・検査・治療を受けることで、お互いの状況を同時に把握でき、再感染防止にもつながります。「一緒に来ていいか不安」という方も、事前にLINEでお問い合わせください。
治療後どのくらいで性行為を再開できますか?
疾患・治療方法によって異なります。治療終了後に治癒確認検査(治療後およそ2週間後以降に再検査)を受けて陰性を確認してから性行為を再開することが推奨されます。
パートナーの治療完了も確認してからが再感染防止のために重要です。詳しくは受診時に医師にご確認ください。
当院の性病検査については、以下の記事も参考にしてください。