トラベル外来

「東アジア」に留学・渡航される方へ

「東アジア」に留学・渡航される方へ

対象地域

中国・韓国・台湾・モンゴル・マカオなど

この記事で言いたい事

東アジアでは、日本と同様の衛生状態が整っていますが、一部の地域ではA型肝炎の感染リスクがあるため、ワクチン接種を検討すると安心です。

また、日本脳炎は中国南部や韓国の一部で発生しているため、長期滞在や農村部に訪れる予定がある場合はワクチン接種を推奨します。

目次の各項目をクリックすると、記事の途中までジャンプすることができます。

オススメのワクチン

ワクチン推奨程度取り扱いワクチン接種回数費用
(すべて税込)
麻疹MMR
(PriorixまたはMMRⅡ)
1~2回10,000円
風疹
破傷風※1破傷風トキソイド1or3回4,000円
A型肝炎※2エイムゲン3回8,000円
Havrix2回15,000円
B型肝炎※2
長期滞在は推奨
ビームゲン3回7,000円
狂犬病
動物に触れあう場合推奨
ChiroRab3回13,000円
腸チフスTypbar TCV1回10,000円
インフルエンザ
流行時期の場合推奨
インフルエンザ
HAワクチン
原則1回4,000円
日本脳炎
発生地域への滞在がある場合
ジェービックV1or3回7,500円

★ 幼少期に基礎接種完了している場合は1回

※1 Tdap(破傷風・百日咳・ジフテリア)9,000円(税込)の取り扱いもございます。

※2 A型肝炎B型肝炎混合ワクチン(Twinrix)13,000円(税込)の取り扱いもございます。

渡航先で注意すべき疾患は、下記のページで詳しく解説しております。

滞在先での注意事項

飲食による感染症の予防

食中毒やA型肝炎などの消化器系の病気が発生します。水道の設備が整っている地域が多くみられますが、飲用にはミネラルウォーターをお勧めします。

氷、生野菜、カットフルーツは避け、果物は自分で皮をむいて食べるとより安全です。

屋台の食事にも注意が必要です。食材が十分に調理されているか確認するようにしましょう。

狂犬病など野生動物との接触リスク

北京市内や上海市内でも狂犬病の感染例が報告されているようです。

犬、コウモリなどから感染する狂犬病のリスクがあるため、都市部でも動物に近づかないよう注意し、必要に応じて狂犬病ワクチンの接種も検討しましょう。

高山病への備え

チベットなどの標高の高い地域に行く場合、高山病のリスクがあります。

徐々に高度に慣れるよう行動し、十分な水分補給を心がけましょう。

予約

予防接種は予約なしでも接種が可能です。

予約の方を優先にご案内しておりますので、予定が決まっている場合は下記よりご予約をお願いいたします。

来院時の持ち物

・母子手帳(コピーや写真でも可)

・書類(所定の書式の診断書やワクチン接種証明書の発行を希望の場合は書類をお持ちください)

この記事を監修した医師

<医師 忽那 賢志>
感染症内科専門医、医学博士。
日本最大のトラベルクリニックを擁する国立国際医療研究センター病院(東京都新宿区)にて、約10年間渡航医学・輸入感染症診療に携わり、現在も診療・研究などを行っておられます。
他の専門領域は新興再興感染症、新型コロナウイルス感染症で、メディアやインターネットなど様々な媒体で感染症の啓発に取り組んでおられます。
当院でも非常勤医師として診療いただいている他、トラベル外来の監修も行っていただいております。