HIV緊急予防薬(PEP)
PEP(Post-exposure prophylaxis:暴露後予防内服)は、リスク行為後72時間以内に服用することで、HIV感染の確率を可能な限りゼロに近づけることができる緊急予防薬です。
当院では、即時、院内処方が可能です。
診察料、検査料、お薬代(30錠)、1ヶ月後のアフターフォローまでを含みます。
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PEPとは
PEPとは、HIVに感染している人や、感染の可能性がある人とのリスク行為(コンドームをつけない性行為等)があった後、72時間以内に薬を服用しはじめることで、HIVへの感染を防ぐ予防方法です。
先発品のPEPは1錠10,000円程度と非常に高額(先発品を扱っているクリニックでは初診料や検査代を含めて300,000円程度)です。当院ではジェネリックPEPを導入しており、当日および1ヵ月後の採血もセットになっており、先発品の1/4程度の金額でその後のフォローも同時に受けることができます。
こんな人におすすめ
・コンドームをしないでセックスをした
・コンドームがセックス中に外れた
・不特定多数とセックスをした
・性行為した相手がHIVに感染していた
・性被害にあってしまった
・医療従事者で針刺し事故をしてしまった
こんな人はPEPを使えません
・性行為をした相手がHIV陰性と判明している場合
・ご自身がすでにHIV陽性となっている場合
・当院でPEP処方前に行うB型肝炎の迅速検査で陽性の方(B型肝炎が増悪することがあるため)
処方までの流れ
PEPの処方は、来院から会計まで、30分程度かかります。
リスク行為から72時間以内に受診
予約なしでご来院いただいても結構です。受付で「PEP(ペップ)希望」とお伝えください。
問診・診察
医師がPEP適応の判断をします。
検査
HIVに感染していないこと、抗HIV薬を内服しても問題ない状態であることを確認するために血液検査を行います(およそ20-30分)。
医師による説明と同意書への署名
抗HIV薬の保険適応外使用に関する医師による説明と同意文書への署名をしていただきます。
PEPの処方
会計時に受付で薬をお渡ししますので、内服を開始してください。
フォローアップ
服用開始1か月後、フォロー検査(HIV、梅毒、B型肝炎)を実施します(PEPセットに料金が含まれています)。
その後、3か月後、6か月後のタイミングでHIVとB型肝炎の検査を適宜受けるようお勧めしています(有料)。
通常診療では暴露から72時間を過ぎてしまうなど、緊急性の高いPEP処方に関しては公式LINEからお問い合わせください。
料金
当院では、ジェネリックPEPを用いることで、安全かつ患者様のご負担を最小限に抑えたPEP導入を実現しております。
先発品のPEPは1錠10,000円程度と非常に高額(先発品を扱っているクリニックでは初診料や検査代を含めて300,000円程度)です。
当院ではジェネリックPEPを導入しており、当日および1ヵ月後の採血もセットになっており、先発品の1/4程度の金額でその後のフォローも同時に受けることができます。
現金・クレジットカード・各種電子マネーでお支払い頂けます。
・診察費
・ジェネリック薬30錠(2錠は予備分)
・HIV検査(即日)
・B型肝炎検査(即日)
・梅毒検査(メール)
・腎機能検査(メール)
・1ヵ月後のフォロー検査(HIV、梅毒、B型肝炎)
1か月後のフォロー検査は当院に来院していただく必要があります。
よくある質問
PEPとPrEPの違いは何ですか?
PEPはHIVに感染する可能性がある性交渉「後」にお薬を服用し、PrEPは性交渉「前」に継続して服用することで、HIVを予防します。PrEP処方をご希望の方は、こちらをご覧ください。
PEPの治療効果は、どのくらいですか?
PEPが出現してから、セックスよりもリスクの高い、医療従事者の針刺し事故(HIV感染者にさした針を誤って自分自身に刺してしまう事故)において、先進国では2000年以降、1件も感染者がでていません。
なるべく早くPEPの服用を開始することで、高確率でHIVを予防することができます。
PEPを服用するか迷っています。必要でしょうか?
HIV感染者の体液(精液・膣分泌液・血液等)と接触があったり、可能性があったりした場合は、服用を検討すべきですが、具体的な判断については、医師にご相談ください。
ジェネリックと先発品の違いは何ですか?
ジェネリック(後発薬)は、先発品の特許が切れたあとに発売される、先発品と有効成分・品質・効き目・安全性が同等のお薬です。
PEPの先発品は1錠10,000円程度と非常に高価であり、当院では患者様に安価に提供するためジェネリックを採用しています。
なぜ他院より安いのですか?
当院では、後発薬(ジェネリック薬)を採用し費用を抑えています。
また、日本でもHIV予防薬を普及させたいという思いから、できる限り安価に提供しています。
電話での診療は受け付けていますか?
PEPの処方については電話診療を行っておりません。通常診療では暴露から72時間を過ぎてしまうなど、緊急の処方が必要な場合は公式LINEからお問い合わせください。
錠剤を砕いて飲んでもいいですか?
粉砕して服用した場合には苦く感じます。また、錠剤を砕いたときの吸収などに関して検討したデータがないのでおすすめできません。
薬を飲む時間に決まりはありますか?
感染の可能性のあった機会から、72時間(3日間)以内の服用が必要であり、早ければ早いほど予防効果が高いとされています。特に、時間の指定はありません。
副作用はありますか?
嘔気や不眠、いらいら感、めまい等が報告されています。
ほとんどの場合は軽度なものですが、心配なことがありましたら医師にご相談ください。
朝の分を飲み忘れました。どうすればいいでしょうか?
飲み忘れに気が付いた場合は、気が付いた時、すぐに1回分を飲んでください。ただし、次の通常服用する時間が近い場合(目安として12時間以内)には飲まずに、次の通常の服薬時間に1回分を飲んでください。絶対に、2回分を一度に飲んではいけません。
食事による影響はありますか?飲んではいけない飲み物はありますか?
特にありません。服薬前後の飲酒は原則として避けてください。
服用後、吐いてもどしてしまいました。どうすればいいでしょうか?
もどした場合、再度服用することは避けましょう。吐いた後、次に飲む予定時刻までに気分が戻ったら、服用する努力をして下さい。多めの水で服用すると、吐き気が軽くなることがあります。
市販の薬や健康食品で一緒に飲んではいけない薬はありますか?
セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)を含有する食品はこの薬の効果を下げる可能性がありますので、控えてください。また、アルミニウム、マグネシウム、鉄やカルシウムといったミネラルを含有するサプリメント等はこの薬の効果を下げる可能性があります。
インターネットでPEPは2錠と記載している記事を読みました。1錠で大丈夫ですか?
PEPは3種類の成分を服用する必要があり、医療機関によっては2種類以上のお薬を合わせて処方することで、3種類すべてをカバーしている場合があります。当院で処方するのは必要な3種類の成分がすべてが1錠に含まれております。
錠剤の「予備」とは何ですか?
当院で処方するジェネリック薬は1ボトル30錠入りですので、残り2錠は予備となります。28日間服用後、破棄してください。2日間分追加で服用しても構いませが、30錠服用することで効果が上がるというエビデンスは今のところありません。