HIV予防薬のPrEP・PEPが全日処方できるようになりました!

6月から、PrEP・PEPが全日処方できるようになりました!
PrEP(プレップ)療法:性行為に関わらず毎日内服することでHIVを99%以上予防できます。性行為前後に薬を飲む方法もありますので、ご相談下さい。
PEP(ペップ)療法:リスク行為(針刺しや性行為など)後72時間以内に薬を飲むことでHIVを99%以上予防できます。
PrEPとは
PrEPとは、性行為等の前から抗HIV薬を内服して、感染リスクを減らすというHIV感染予防策です。
特にHIVに感染するリスクが高い人に推奨される予防方法で、「コンドームは相手任せの予防法ですが、PrEPは自分の意思で内服し、予防ができる」と、今ではWHO(世界保健機関)も勧めている予防法です。
当院では、ジェネリックPrEPを複数導入しております。お求めやすい価格で購入が可能で、見守り診療もできますので、お気軽にお問い合わせください!
セット名 | 含まれるもの | 費用(税込) | オプション検査 |
---|---|---|---|
PrEP1ヶ月セット | ・ジェネリック薬30錠 ・HIV検査(即日) ・B型肝炎検査(即日) ・梅毒検査(メール) ・腎機能検査(メール) | 11,000円 | +3,000円 淋病・クラミジア検査追加 (性器+のど+肛門) |
PrEP3ヶ月セット | ・ジェネリック薬90錠 ・HIV検査(即日) ・B型肝炎検査(即日) ・梅毒検査(メール) ・腎機能検査(メール) | 22,000円 | |
PrEP見守り診療 (薬を自己輸入されている方向け) | ・HIV検査(即日) ・B型肝炎検査(即日) ・梅毒検査(メール) | 6,000円 |
1.服用方法
PrEPの飲み方は2通りあります。 月に2回以上性行為がある方はデイリーPrEP(毎日服用)を推奨します。
服用の仕方でわからない点がある場合は、医師に必ずお問い合わせください。
性交渉に関係なく、毎日1回1錠をご自身の決めた時間に服用します。
デイリーPrEPは99%以上の予防効果があり安全性が確立された服用方法です。
性交渉の前後に服用する方法です。
性交渉の2~24時間前に2錠、その24時間後に1錠、更にその24時間後に1錠内服します。
性行為が数日続く場合:24時間ごとの服用を続け、最後に性交渉があった日から2日間は続けて1錠ずつ内服します。
2.PrEPの種類
当院では、PrEPとしてツルバダ(既存薬)・デシコビ(新薬)を採用しております。
【ツルバダの主な副作用】
短期:吐き気、腹痛、下痢、頭痛、皮疹
長期:腎障害、骨塩減少など
【デシコビの主な副作用】
吐き気、下痢など
3.どの薬が良いか
当院では新薬デシコビ(ジェネリック薬品)を基本的に処方しております。
既存薬で広く使われていたツルバダは、長期で使用していると、腎機能障害や骨粗しょう症のリスクがあります。2019年から、新薬デシコビがアメリカのFDAに承認されてから、徐々にPrEPをツルバダからデシコビに切り替える(副作用の少ないPrEPを使用する)動きがあります。
オンデマンド(性行為の前後にPrEPを用いる方法)でエビデンスのある薬剤を使用したい方は、ツルバダの処方も可能です。
副作用や薬剤に関して詳しい説明は、医師から詳細にお伝えすることができます。
4.定期的な検査を
継続してPrEPを服用する場合は、3ヶ月に1度を目安にHIV検査を受けましょう。
正しい飲み方をしておらず、万が一、HIVに感染し、感染に気づかないままPrEPを飲み続けた場合、HIVがPrEP薬剤に対して耐性化してしまい、治療の大きな妨げになります。
飲み忘れがなければ、100%に近い予防効果が認められていますが、飲み忘れ等によるHIVへの感染が報告されています。
PrEPの服用で、飲み忘れの心配がある方は、デイリー(毎日服用する)をおすすめしています。
5.中止するには
PrEPをやめたい場合は、最後のリスク行為から最低でも2日間内服した後にやめる必要があります。
安全にPrEPを中止するために、さらに1日、2日程度長めに飲むとより安全です。
迷う場合は医師に事前にご相談ください。
PEPとは
HIVに感染している人や、感染の可能性がある人とのリスク行為(コンドームをつけない性行為等)があった後、72時間以内に薬を内服することで、HIVへの感染を防ぐ予防方法です。
PEPは、アメリカ等の複数の国では広く普及しています。
先発品のPEPは1錠10,000円程度と非常に高額(先発品を扱っているクリニックでは初診料や検査代を含めて300,000円程度)ですが、当院ではジェネリックPEPを導入しており、当日および1ヶ月後の採血もセットになっているため、先発品の1/4程度の金額で、その後のフォローも同時に受けることができます。
相手がHIV陰性と判明している場合、ご自身がすでにHIVに感染している場合は対象となりません。
当院ではB型肝炎の即日検査で陽性の方も対象としておりません。(B型肝炎が増悪する可能性があるため)
セット名 | 含まれるもの | 費用(税込) |
---|---|---|
PEPセット | ・ジェネリック薬30錠 ・診察費 ・HIV検査(即日) ・B型肝炎検査(即日) ・梅毒検査(メール) ・腎機能検査(メール) ・1ヶ月後のフォロー検査 (HIV、梅毒、B型肝炎) | 77,000円 |
HIV以外の検査も必要です!
PrEP/PEPはHIVに対する予防薬です。HIV以外の性病の予防効果はないため、定期的に性病検査を受けることが推奨されています。
梅毒や淋菌、クラミジアに感染しているとHIVに感染しやすくなります。尿道や膣内、口腔内、肛門への感染によって粘膜の炎症が起き、粘膜のバリアが弱くなっているところにHIVが侵入してくるためです。
当院では、PrEP/PEPを処方する方に対して、梅毒検査を無料、淋菌・クラミジア検査を特別価格で提供し、よりHIV感染リスクを下げる工夫をしています。
<医師 塩尻 大輔> パーソナルヘルスクリニック院長、医学博士。 国立国際医療研究センター(東京都新宿区)とパーソナルヘルスクリニックにて、HIVやPrEPをはじめ、性感染症・性病検査に関する科学的根拠に基づいた正しい知識と、患者様の心に寄り添った医療を提供されています。 日本生まれですがアフリカのケニア育ちで、現地でも医師免許を取得しており、医療支援や教育支援等を実施されています。 当院でも非常勤医師として診療いただいております。
